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KDDIミャンマー増田社長「”IT格差”からの脱却を促進するKDDI」

KDDIミャンマー増田社長「”IT疎外国”からの脱却を促進するKDDI」

KDDIミャンマー増田社長「”IT格差”からの脱却を促進するKDDI」

2013年1月に法人設立、4月10日には関係各社100名を招いて開業式を行い、ミャンマー事業のスタートを切った「KDDIミャンマー」。

KDDIの海外拠点としては節目の100拠点目となるミャンマー。ミャンマービジネストゥデイは、民主化への扉が開いたばかりのミャンマーにおける経済動向から立ち上げ時の苦労話まで、増田正彦社長に12の質問をぶつけた。

Part1. KDDIミャンマーの行う事業展開

Q1.ミャンマー進出までの経緯

Q2.ミャンマーでの主な業務

Q3.ミャンマーでのターゲット層

Q4.1年間でのニーズの変化

Part2. ミャンマーで感じた苦労と、現地での注意点

Q5.立ち上げ時の苦労

Q6.法的側面から

Q7.生活インフラ面から

Q8.ミャンマーでの雇用・評価方式

Q9.ミャンマー人スタッフへの指導法

Part3. 今後の予測とビジネスチャンス

Q10.今後のミャンマー経済

Q11.ミャンマー進出のカギ

Q12.KDDIミャンマーの今後の展開

 

Part1. KDDIミャンマーの行う事業展開

Q1. ―ミャンマー進出に至るまでの沿革をお聞かせ下さい。

これまでのミャンマーとの関わりについては、KDDIタイを中心に顧客のミャンマー進出に合わせてサポートを行っていました。直近ではKDDIシンガポールからの進出支援に切り替え、多くの現地企業のオフィス立ち上げをサポートしてきました。

Q2. ―現在の主な業務について、国内事業との違いはなんですか?

◆海外事業ではBtoBが中心

まず、日本でKDDIといえば「au」「auひかり」「じぶん銀行」などを連想される通り、コンシューマー向けのサービス(BtoC)も多く行っております。しかし、ミャンマーを始めとした海外事業ではシステムインテグレーションサービス(※)を基軸とした法人向けサービス(BtoB)が中心となっています。

※システムインテグレーション

ICTコンサルティングとしてお客様のITニーズを分析し、課題に合わせたITインフラの企画、構築、運用などを一括して行うこと。システムの企画・立案から、ネットワーク構築、必要なハードウェア・ソフトウェアの選定・導入、完成したシステムの保守・管理までを総合的に行う。

Q3. ―ミャンマーでのターゲット層と、それに対してのアプローチ手法を教えて下さい。

◆KDDI史上初の「ビジネスセンター(レンタルオフィス)」

ターゲットは、ミャンマーで事業展開の際に快適なネット環境、LANを必要とする法人企業です。「オールインワンで任せられる」ということを強みに取り組んでいます。

この「オールインワンで任せられる」という強みがよくわかるサービスのひとつが、ヤンゴンのビジネス中心地(Alanpya PagodaRoad)に構えた「KDDIミャンマービジネスセンター」です。(KDDIがITサポート付レンタルオフィスを行うのは初)

ここでは、2キャリアからの回線を引き込み、障害時の冗長を考慮した高速インターネット(ヤンゴントップクラスの通信インフラ)はもちろん、電力不足のミャンマーにありながら独自ジェネレーター設置により、数多い停電時でも安定した電力供給を実現しており、24時間充実したITサポート体制をご利用頂けます。

Q4. ―開始からこれまでの間、ニーズの変化は感じますか?

◆「繋がればよい」からセキュリティへの意識変化

当初は少人数でスタートしていた企業が、拡大・増員態勢に入りつつあります。それによって、『繋がればよい』ネット環境から『安定的につながり、業務効率化、個人情報・情報漏えいに対するセキュリティ』を意識したLAN構築に移行させるというニーズに変化してきました。

通信に係るストレスを解消できることや、情報漏えいリスクの低減を目的に、新規事務所で新しいセキュリティを重視した通信環境を設けるニーズも徐々に増えてきたことから、第2ステップに移りつつあると感じています。

『ミャンマーだから』から、『ミャンマーでも』に変わってきている、と言えるでしょう。

Part2.ミャンマーで感じた苦労と、現地での注意点

Q5. ―ミャンマーで立ち上げ時に苦労したことをお聞かせ下さい。

◆早期立ち上げのため、粘り強く奔走

ミャンマーでは圧倒的に貸し手有利の中、レンタルオフィス向けにビル所有のジェネレーターとは別に専用ジェネレーター設置するために、何度も粘り強くビルオーナーと交渉を重ねました。通信インフラにおいては、通信事業者のCEOとも面会を重ねて、少しでも早くインターネットが開通出来るよう納期短縮に向けた取り組みもしました。

中でも1番苦労した点は、現地工事担当者が時間にルーズなことでした。なんとか納期を守ってもらおうと、日々の進捗管理を必要以上に細かく詰めてコントロールをしました。そして、立ち上げ当初は日本人2名とミャンマー人1名体制だったので、顧客訪問やビルオーナー・ベンダー調整、採用活動を並行して取り組んで週末も無い状態でした。

Q6. ―法的側面から、留意事項を教えて下さい。

◆未整備なルールと、急なルール変更

新興国によく見られることですが、各種法制度が未整備・不透明であることが多く、現地当局の判断を仰がざるを得ませんでした。さらに、現在も制度の捉え方などが急遽変更されるなど、予測出来ないことも多いです。

Q7. ―生活インフラ面から見たミャンマーの現状を教えて下さい。

◆賃料高騰と渋滞

環境に見合わない賃料高騰が著しいです。

ヤンゴンにおいてはビルがなかなか建ちません。外資企業の進出が相次ぐ中、「ビルが建たない」→「オフィスの枯渇」→「賃料高騰」という悪循環に陥っています。電力不足によって自家発電設備完備のオフィスへの入居はもはや必須となっていますので、もっと選択肢は増えるべきだと考えています。また、交通渋滞も激しくなり、訪問効率にも多少なり影響を及ぼしています。

Q8. ―雇用・評価について、ミャンマーで採っている方式を教えて下さい。

◆事業拡大に応じた採用

現在の社員は22名、そのうち邦人出向者は4名(海外事業としては特例)という態勢で、ミャンマー人の約半数が日本語を話せます。採用は毎月のように行っていますが、要望に見合う社員を見つけるのはなかなか大変です。

今後も事業規模は拡大予定なので、このペースで採用を行っていく予定です。評価方式は成果主義で、各人のアウトプットにより給与・賞与に差が生じる仕組みを採っています。

Q9. ―ミャンマー人スタッフに対する指導はどのように行っていますか。

◆受け身・指示待ち傾向

国民性からか少し受け身で、指示待ち傾向があるように感じます。社員に対しては社内目標・社内ルールの共有などを随時図ってきました。こうして小さなことから1つ1つクリアさせていくことで、納期やお客様との約束など、確実に業務を進められるようになっています。

また、マネージャークラスには自分で考えて提案する姿勢で仕事に取り組むように指導し、要求に応えてくれています。

 

 

Part3.今後の予測とビジネスチャンス

 Q10. ―今後のミャンマー経済はどう予測していますか?

◆モバイル通信の外資参入をきっかけに通信全般の改善へ

2010年ミャンマー人1人あたりのGDPは741ドルだったものが、民主化に移行して2017年には1,000ドル超、2030年には現在の3倍になるとの予測もあります。政治全般、民主化政策が安定するにしたがって、企業活動や一般消費者活動の増加が見込まれるでしょう。

ITインフラで言えばミャンマーはグローバルから疎外された状態でした。現在も先進国で携帯や家のネット代が60ドル程度で済むものが、光回線1Mbpsで550ドルもの費用となります。しかし本年よりテレノール、カタールテレコムがモバイル通信サービスを開始することをきっかけに、根底のITに対する意識も変わり、機器・光通信のアクセスまで全てが成長し、通信環境全般にまで波及していくだろうと予測しています。

Q11. ―ミャンマー進出のカギはなんですか?

◆求められるのは、「迅速な立ち上げ」

「進出前のリサーチ、進出時点で迅速な立ち上がりが出来るかどうか」。現在ヤンゴンでは、色々なサポート体制が出来上がりつつあります。BtoB市場、BtoC市場ともに今後もビジネスチャンスは拡大していくでしょう。しかし、現地人とパートナー体制を組むことが多いミャンマーにあって、その人材数にも当然限りはあります。したがって、高速インターネットを前提としたインフラ環境を早急に整えて、いかに速く足元を固めていくかが重要だと考えます。

Q12. ―最後に、KDDIミャンマーとして今後の指針をお聞かせ下さい。

今はヤンゴンを中心としていますが、ニーズの高まり・変化によってミャンマー国内他地域への進出も順次検討して参ります。ミャンマーはビジネスチャンスの国ですから、様々なビジネスにトライし、お客様に良いサービスを届けたいと思います。

 

(左)インタビュアー久田恵大 (右)KDDIミャンマー増田社長

(左)インタビュアー久田恵大 (右)KDDIミャンマー増田社長

 

増田正彦(ますだ・まさひこ)

KDDIミャンマー社長(Managing Director)。1962年東京都出身。1986年入社後、通信モジュール営業を担当。香港DMXのディレクターを経て、2013年現職。ミャンマーでは家族帯同で住んでいる。

KDDIミャンマー増田社長「”IT疎外国”からの脱却を促進するKDDI」

KDDIミャンマー増田社長「”IT疎外国”からの脱却を促進するKDDI」

 

インタビュアー:久田恵大(ひさだ・やすまさ)

Myanmar Business Today日本人記者。2013年航空自衛隊退官後、現職。ミャンマー在住。

インタビュアー:久田恵大(ひさだ・やすまさ)

インタビュアー:久田恵大(ひさだ・やすまさ)

 

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